夜に考え事をして眠れない時に頭をクリアにする方法
仕事から帰ってきて、お風呂に入って、あとはもう寝るだけ。
でもいざ眠ろうとしてベッドに入っても、あれこれと考え事をしてしまってなかなか寝付けない…。
明日も早いから眠らなきゃと焦れば焦るほど、いろいろなことを考えてしまって頭は冴える一方ですよね。
そんなつらい夜の考え事。頭をすっきりクリアにして、しっかりと睡眠を取れるようにしましょう。
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夜に考え事をしてしまう原因
なぜベッドに入ると考えごとをしてしまうのでしょうか?
その原因には、主に以下の4つがあげられます。
・精神的なストレスがある
・身体的なストレスがある
・生活習慣が不規則である
・脳は学習する器官である
では順番に詳しく見ていきましょう。
精神的なストレスがある
まず、原因としてもっとも多いのは精神的なストレスがあることでしょう。
夜にベッドに入って考えることといえば、たいていはネガティブな内容ではないですか?
仕事のことが気にかかってしかたなかったり、恋愛のことだったり、その内容はさまざまといえど悪いことばかり考えがちになります。
なかには病気や災害、離別などのつらい経験がきっかけとなって精神的ストレスとなっている場合もあります。
逆に、楽しいことが過度な興奮状態となって精神的ストレスになっている場合もあります。
小学生が夏休みの前日にわくわくして眠れなくなる、というのは経験のある方もいるかもしれませんね。
たとえ小学生でなくても、なにか楽しいこと、嬉しいことがあった日や、旅行の前日、旅行中などポジティブな内容でも環境的変化が影響して考え事が止まらなくなることがあります。
脳は、朝に覚醒してから18時間後に脳の体温を下げて活動を低下させるという機能があります。
これは、脳の活動を低下させることで睡眠を促すためのしくみです。
しかし、そのように脳の活動が低下した状態で考え事をすると、当然、普段と同じように高度な思考能力は発揮されません。
すると脳は正常な判断ができないため、同じ思考がぐるぐるとループしやすくなってしまうのです。
身体的なストレスがある
気温が暑すぎる、または寒すぎる、身体に痛みを感じている、外界の音がうるさい、寝具が変わって違和感があるなどといった物理的な刺激が身体的ストレスです。
寝る環境が整っていなければ睡眠を邪魔され、脳が覚醒して考えごとをしてしまいますよね。
不快な感覚があるときも、イライラしてしまいやはり思考はネガティブになりがちです。
これに関しては、解決できるものはその場でなるべく解決し、快適な環境を作り出すほかにありません。
生活習慣が不規則である
シフト勤務の方や、休みの日は起床・就寝時間が極端に遅い方、食事の時間が不規則な方などに夜眠れなくなる方は多いようです。
人間にはサーカディアンリズムという睡眠リズムが備わっています。
サーカディアンリズムとは、簡単に言えば24時間周期で変化するいわば体内時計のことです。
私たちは、通常朝は覚醒し、夜は眠くなる、というリズムを日々繰り返しています。
これらは規則正しい生活によってホルモンバランスなどで保たれているものです。
しかし、日々の生活が不規則であるとこのサーカディアンリズムも狂ってしまいます。
起きる時間が違えば当然夜眠くなる時間も変わってくるため、ベッドに入ってもなかなか寝付けず考え事をしてしまうという事態になりかねません。
また、生活習慣が不規則な方では、ホルモンバランスも乱れがちになります。
ホルモンは私たちの身体にさまざまな影響を与えており、イライラしたり、ネガティブになったりしてしまうのもホルモンが原因である場合があります。
ネガティブな感情は精神的ストレスに繋がりますから、上記でもお伝えした通りマイナス思考となって眠れなくなる可能性があります。
生活習慣が不規則な方は、朝日を浴びることで体内時計をリセットするようにしましょう。
また、休みの日も普段の起床・就寝時間より1時間以上遅れないようにしましょう。
脳は学習する器官である
脳という器官は、日々考え、学習しています。
1度だけならまだしも、ベッドに入っても眠れないという体験が何回もあると、「ここに来ると考え事をして眠れないんだ」ということを学習してしまいます。
1度寝室の環境を眠れない場所だと学習してしまうと、それから眠ろうとするとびに脳は考え事を始めてしまい、寝付けないという悪循環に陥ってしまいます。
脳が学習してしまう前に、この悪循環をなんとか断ち切らなければなりませんね。
夜中は考え事はしない方が良い?
とはいえ日中は忙しくて考え事をするひまなんてないのだから、ベッドの中であれこれ考えるしかないじゃないか。
そうお考えの方はいませんか?
実は夜中の考え事は脳の特性上、無意味であることが多いようです。
夜中は感情的になりやすい
私たちの身体と心は、基本的に朝眠りから覚めたときが1番元気であり、時間の経過とともに疲労します。
そのため、夜眠る直前がもっとも疲れていると言えます。
それは脳も同じことで、夜中に考え事をしているときの脳は1日で1番疲れているのです。
脳が疲労していると、理性や冷静さというのはいつもよりもはたらきません。
代わりにとても感情的、情緒的、衝動的になります。
これは、脳の大脳皮質、とくに前頭葉という部分が疲労することによって起こる現象です。
そのため、夜眠れなくなるような考え事というのはたいてい正常な思考ができず、マイナス思考に陥りやすく考えても無意味であることが大半です。
夜中に考え事をすると、必要以上に自分を責めてしまったり間違った行動を選択しやすくなるのです。
仕事では優先順位を間違えてしまったり、恋愛では別れ話に発展したりとあまり良いことはないようです。
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考え事を排除してぐっすり眠るための方法
日中に解決できることはしておく
まず、あなたがベッドの中でしてしまう考え事はいったいなんでしょうか?
日ごろから心配性の方では、昼間のことをあれこれと考えて眠れなくなってしまうというのはよく聞く話です。
仕事に関することなど、日中に済ませられる用事はあらかじめリスト化して片づけておきましょう。
明日に回すと決めたなら、それは明日考えれば良いことかもしれません。
「これは明日以降で良いのだ」と自分で納得することで、夜に余計な思考をする必要がなくなるかもしれません。
なんでも文章化してみる
日中の反省会はベッドに入る前にノートに書きだすなど文章にして行ってみましょう。
文章化することで思考がクリアになり、脳が正常な思考をできるうちに行えば的確な振り返りができ、それは意味のある思考となるはずです。
夜中に考え事をしやすい方は、考えていることをその場で文章に起こしてみるようにしましょう。
そしてそれを考えるのは朝起きてからにしましょう。
あとから読み返すと、意外と大したことがないと気付くことができるかもしれません。
上記でもお伝えした通り脳は学習する器官ですので、もし仮にその後も夜眠れなくなるような思考に陥っても、「どうせ自分のこの考えは取り越し苦労に違いない」と学習してくれるかもしれません。
思考妨害法を行ってみる
思考妨害法というのは、今考えていることとはまったく別の無意味なことを考えてネガティブな思考を妨害しようという方法です。
一見、結局考え事をしてしまっているように感じますが、無意味なことを考えることで高ぶった感情や不快な感情を抑え、眠れるようになるかもしれません。
この無意味なことというのは、たとえば自分の呼吸数をかぞえる、特定の色の物を思い出す、滝や波が打ち寄せる様子を想像する、といった内容です。
日本では羊の数をかぞえるというのが有名な思考妨害法ですね。
それでも眠れない場合は、1度起きてしまおう
脳が寝室を不快な場所だと学習する前に、1度眠れないという焦りをリセットするために起きてしまいましょう。
あたたかい飲み物を飲んだり、ストレッチや読書をして眠くなるのを待ちましょう。
このとき、テレビやスマートフォンをいじるのはおすすめできません。
ブルーライトの影響で目が冴えやすくなってしまったり、夜中にやっている通販番組を観て衝動買いしてしまう可能性があります。
さいごに
夜に考え事をして眠れなくなってしまったときの解決方法をお伝えしてきました。
忙しい日常から解放され、ついつい考え事をしてしまうベッドの中。
1度頭をすっきりさせて、ぐっすり眠れるようにしましょう。
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