イートン校への入学方法は?イギリス王室御用達の名門校【英国教育の制度って?】
イギリス王室 王位継承順位第一位のウィリアム王子やその弟のヘンリー王子を初め、
ファンタスティック・ビーストシリーズで主演を務めたイギリス人俳優のエディ・レッドメイン、
ボリス・ジョンソンとデービッド・キャメロンを含む20人の歴代英国首相など
数多くの著名人が卒業生として名を連ねる「イギリス一の名門校」と名高いイートン・カレッジ。通称イートン校。
先日、ウィリアム王子の息子で王位継承順位二位のジョージ王子が見学に訪れたことで入学の噂も囁かれています。
そこで今日は、
イートン校への入学方法は?イギリス王室御用達の名門校【英国教育の制度って?】
について調べてみました!
イートン校って?
イートン・カレッジ(英名: Eton College〈イートン校〉、正式名称: King’s College of Our Lady of Eton beside Windsor)は、1440年に創設されたイギリスのパブリックスクールです。
男子全寮制のボーディングスクール(寮施設をもつ学校)です。
なんだかハリーポッターの世界みたいですね。
ロンドン西郊に位置し、ゴシック様式の校舎や礼拝堂、歴史博物館など荘厳な歴史的建造物が軒を並べています。観光地としても一般公開されています。
イートン校の生徒は13歳から18歳までの少年約1,300人ほど(1学年あたり250人ほど)で、学費は年46000ポンド(約850万円)に達します。
卒業生の30%以上が世界大学ランキングで1位、2位を争うオックスフォード大とケンブリッジ大に進学する、まさに選ばれし者だけが通える名門校ですね。
イギリスは今でも階級社会が根強く残る国であり、出身の階級(クラス)によって通う学校が明確に分かれています。パブリックスクールというのは、主に上流階級の子弟が通う学校で、たいていが全寮制学校です。
パブリックスクールの中でも、イートン校、ハロウ校、ラクビー校といった学校は特に有名で、全世界にその名前が知られています。2022年にハロウ安比ジャパン(岩手県)が開校され、年間約1000万円という高額な学費でも話題となりましたね。
イートン校はウィリアム王子やハリー王子など英国王室の子弟が通っていますし、ハロウ校は元イギリス首相のウィンストン・チャーチルを筆頭に何人もの首相を輩出しました。宥和政策で知られるチェンバレン首相はラクビー校の出身です。
高額な学費からも、名門家の子女向けの学校ということがわかります。
一方、上流階級ではないものの、成績が優秀な生徒が通う進学校としてはグラマースクールがあります。日本では階級は消滅していますから、パブリックスクールに該当する学校は存在しませんが、英国のグラマースクールは、日本における公立進学校に近い存在といわれています。
グラマースクールの卒業生としては、サッチャー元首相やメイ前首相が有名です。
イギリスはパブリックスクールを卒業した上流階級出身者と、グラマースクールを卒業した庶民出身の実力秀才たちが、共にケンブリッジ大学やオックスフォード大学に進学し、いわゆるエリート層を形成する仕組みになっています。
イートン校に入学するには?
イートン校を初め、パブリックスクールへの入学は狭き門で、多くの受験家庭は8歳から「プレップスクール」という入学準備校に子供を入学させます。
さらにプレップスクールに入学させるための「プレ・プレップスクール」という4歳から通う学校もあります。
その後、まず11歳で1次試験にあたるプレテストを受けます。
これに合格した子だけが2年後、13歳で2次試験にあたるコモンエントランス(私立校統一テスト)を受験することができ、合否を判断される仕組みになっています。
日本の中学受験のように「2月1日のテストに合格すればいい」という仕組みと違って、年単位での準備が必要となります。
イギリスにはもちろん、旧イギリス植民地である香港やシンガポールにも受験のための塾や家庭教師の派遣会社が数多くあるそうです。国際色豊かな学校ならではですね。
イートン校の場合、海外からの受験生は「ISEB」というテストを受験し、一定の点数を取ると「イートンテスト」というIQテストのような試験に進むことができます。
イートンテストはコンピュータで解答していく形式ですが、途中で後戻りはできないんだとか。
4択で選んだ答えを受けて次の問題に進んでいくため、1問間違えると、続きの問題もすべて間違いによって導かれた問題になってしまうそうです。
これを子供に一発勝負で受けさせるということに、親御さんはかなりの神経を使いますね。。
子供の知力、面接での受け答え力、考える力やそれら全てを支える財力を持ってやっとイートン校に入学することができるんですね。
イギリスの教育制度
まず日本は、
・小学校6年間
・中学校3年
合計9年間の義務教育と、
高校3年制という教育過程が現行のスタイルです。
イギリスでは、
・5歳〜11歳前後まで「プライマリー・スクール」初等教育
・その後16歳まで「セカンダリー・スクール」に在学する
という合計11年間の義務教育が設けられています。
セカンダリー・スクールの修了時点で、GCSEという中学卒業検定に合格しなければ、次の教育機関には進めない仕組みとなっています。
GCSEの成績は、進学・就職の際に合否の判断材料のひとつです。
この課程を終了後、18歳になるまでは、就職・職業資格取得・高等教育進学の3つの進路に分かれると解釈できます。
セカンダリー・スクール修了後は、大学進学を希望する学生のための6th Formと呼ばれる日本の高校と同等の教育機関があり、入学試験を受けて入ります。
卒業の頃にはGCE-Aレベルという全国統一試験を受験し、合格すると晴れて学歴の証明となります。
大学を受験しない生徒は、ファーザー・エデュケーション・カレッジという機関で、職業に従事するための専門的な資格の勉強をする、ということも可能です。
根本的な仕組みが日本と大きく違うことがわかります。
仕組みが大きく違うので、イギリスの学校に進学させたい!と思ったら早い段階から準備が必要ですね。
まとめ
日本と大きく違うイギリスの教育制度。
その中でも一番の名門校と名高いイートン校への入学はとても狭き門、高いハードルであり、その分卒業後の進路は明るい世界となっていることがわかりますね。
イギリスでは本当のエリートは産まれた時から違いますね。。
読んでいただきありがとうございました!