唇のほくろが急に増えた!ガンの可能性はあるの?
突然、唇にできてしまったほくろがあったら、心配になりますよね。
そのほとんどが、一時的なシミでありしばらくすると自然に消えていきます。
しかし、なかには皮膚ガンである基底細胞がんやメラノーマという病気の可能性も否定できません。
そこで今回は、唇にできてしまったほくろやガンの可能性についてお伝えします。
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唇にシミやほくろができてしまう原因は?
唇の皮膚は薄くてとてもデリケート
唇はほかの皮膚の部分と同じような皮膚構造でできています。
しかし、その角質層は皮膚に比べてとても薄く、汗腺や皮脂腺などの分泌腺を持ちません。
そのため、とても乾燥しやすく、デリケートな場所であると言えます。
また、唇は会話、呼吸、食事といった動作で常に刺激を受けています。
このような刺激で、唇はさらに乾燥しやすく、日焼け止めクリームなどを使用していてもすぐに落ちてしまいます。
そのため、唇は紫外線の影響を受けやすくなります。皮膚は紫外線を浴びると細胞を守ろうとはたらき、メラニンと呼ばれる黒色の色素を生成します。
このメラニン色素が外から見ると黒いシミとなって確認されます。
メラニン色素は、紫外線に当たると一時的に大量に生成されますが、通常は皮膚のターンオーバーによって体外へ排出されていきます。
普通の皮膚が28日周期でターンオーバーを繰り返すのに対し、唇は5日周期という早いサイクルでターンオーバーを行うので、仮に唇にシミができたとしても、すぐに消えたり、薄くなることが多いです。
しかし、屋外で強い紫外線を長時間浴びたり、ターンオーバーが乱れたりすることでメラニン色素の排出がスムーズに行えなくなると、メラニン色素が体内にとどまります。
これが消えないシミの原因となります。
一方、大人になってからのほくろはシミと同じように紫外線などの影響によってできますが、原因はメラニン色素を作り出すメラノサイトと呼ばれる細胞が集まってできたものです。
通常、シミよりも濃くはっきりとした薄茶色から黒色をしており、医療用語では色素性母斑、母斑細胞性母斑などと呼ばれています。
紫外線以外にも様々な原因でできてしまうほくろですが、詳しい原因についてははっきりとは解明されていません。
リップクリームやグロスなどのメイクによっても起こる
上記の通り、唇は皮膚が薄く刺激を受けやすいためデリケートな場所です。そのためにシミやほくろができやすくなっています。
では、唇の乾燥や紫外線対策に、こまめにメイク直しをしている場合はどうでしょうか?
もちろん日中はきちんとメイク直しをして唇を刺激から守ってあげることが大切です。
しかし実は、このコスメたちもシミやほくろの原因となる場合があります。
その原因物質とは、コスメに含まれる化学物質や油分です。これらは、たとえリップメイクのカラーが落ちてしまったとしても唇に残ります。
これを毎日きちんとオフしないと、紫外線に反応してシミやほくろの原因となります。
また、入浴後にリップメイクをする女性はなかなかいないかと思いますが、注意したいのはリップクリームです。
リップクリームは、実はコスメに分類されているアイテムであり、唇にシミやほくろを作る原因物質が含まれている場合があります。
メイクと違ってすっぴんのときにも活用しがちなリップクリームですが、24時間付けた状態にすることはあまり唇にとってよくありません。
唇にできるガン、基底細胞ガンやメラノーマとは?
皮膚がんの一種で、ふつうのほくろと見分けがつきにくい
唇にまるでほくろのようにできるガンは、基底細胞ガンやメラノーマ(悪性黒色腫)と呼ばれる皮膚ガンの一種です。
紫外線が原因の一つとして考えられていますが、詳しくは解明されていません。
素人には普通のほくろなのか、はたまたガンなのかは判断が難しいのが実情です。
基底細胞ガン
日本人の皮膚ガンの中ではもっとも高頻度で発生します。
悪性度が低く手術による除去で完治することがほとんどですが、放置しておくと皮膚の深いところへ広がってしまうため、頭蓋骨などを破壊し死亡に至ることもあります。
こちらはメラノーマに比べても普通のほくろにより近い見た目をしています。
日本人ではとくに顔面にできやすく、年間発症者数は10万人あたり約5人となっています。
メラノーマ(悪性黒色腫)
ほくろのようなガンと聞くと、こちらを思い浮かべる方が多いかもしれません。
メラノーマは、ほくろの原因となるメラノサイトが悪性化したもので、皮膚ガンの中では発生頻度の低いタイプです。しかし悪性度はもっとも高く、早期であってもリンパや血行転移によって様々な臓器に転移してしまうため、死亡率が高いのが特徴です。
日本人では、手のひらや足の裏に発生することが多いのですが、身体中どこにでもできる可能性がある怖い病気です。
メラノーマは、基底細胞ガンに比べて普通のほくろとは異なる点がいくつかあげられます。
・非対称型…通常のほくろは比較的綺麗な円形をしているのに対し、メラノーマはいびつな形をしていることが多いです。
・境界不整形…周りの皮膚との境界線があいまいであり、にじんだような見た目をしています。
・複数の色…色が均一ではなく、濃淡があるように見えます。
・直径6mm以上…とくに重要な観察項目ですが、実際には6mm以下の段階で発見することが望ましいとされています。
・拡大傾向…ふつうのほくろはずっと大きさが変わりませんが、メラノーマでは短い期間に範囲が広がる場合があります。
これらの項目にひっかかる点があれば、メラノーマである可能性を否定できません。
とはいえ、素人判断は非常に危険を伴いますので、あくまで参考程度に考えてください。気になるシミやほくろを見つけたら、なるべく早めに専門の医療機関を受診して医師の診察を受けることが大切です。
発生頻度は、年間発症者数10万人当たり約1人~1.5人とかなり少ないです。
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唇にできるほとんどのシミ、ほくろは良性のもの
実際に皮膚ガンである可能性はまれです
上記でもお伝えしたように、皮膚ガンの発症頻度は10万人規模で見てみてもとても低いものだということが分かります。
しかも発症年齢は70歳以上の方が多く、20代の若い方ではほとんど心配ないと考えても大丈夫です。
しかし、やはりなかには10代や20代でガンを発症する方がいるのも事実です。
「自分は大丈夫だろう」とは思わずに、唇にシミ、ほくろができたらまずは医療機関を受診することが大切です。
また、若く体力のある方がガンを発症すると、お年寄りが発症するよりも進行が速い場合があります。
後悔しないためにも、自分の身体の声に敏感になるクセを付けておきましょう。
きちんと紫外線対策を
ガンかもしれない…そんな不安を少しでもなくすためにも、やはり唇にシミやほくろを作らないよう、日々注意して過ごしていきましょう。
今のところ基底細胞ガンやメラノーマができてしまう原因ははっきりとしていないとお伝えしましたが、有力な仮説である紫外線に気を付けて生活するとシミやほくろが防げるのでおすすめです。
メイク前には唇にもしっかりと日焼け止めを塗り、日中使用するのは日焼け止め効果のあるリップクリームや、オーガニックホホバオイルなどの無添加オイルを使用しましょう。
お風呂上りにはしっかりリップもクレンジングしてください。
さいごに
唇にできるほくろについて、ガンの可能性などをお伝えしてきました。
実際に可能性が低くても、0ではない限り誰がなってもおかしくない病気です。
自分の身体に耳を傾け、防げる方法がある場合は積極的に行っていきたいですね。
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