お中元をもらったらどうすべき?お返しはしなきゃいけないの?
日本にはしきたりがたくさんあります。
新年を迎えると年賀状にお正月行事のしきたりがあり、二月は豆まきのしきたりがあります。
季節によってそれぞれ違いますよね。
社会人になると社会人としてのしきたりをきっちり覚えなくてはいけません。
冠婚葬祭でのしきたりやマナー、ご挨拶や贈答のしきたり。
事細かな細部まで、相手を思いやる気遣いがあります。
これから夏が近づいてくると、ご挨拶として会社の上司や親戚にお中元を贈ることがあるでしょう。
贈ることもあるでしょうし、もしかしたらもらうこともあるかもしれません。
相手から貰った場合、お返しはしなければいけないのでしょうか?
きっちりと贈答のしきたりを知って、社会人のマナーをきっちりしましょう。
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お中元のマナーを知る
お中元というと夏の時期に親しい人にご挨拶をかねて贈り物を贈答しますね。
現代ではその習慣が減ってきたとはいえ、贈ることはないということはありません。
結婚すれば相手の両親へのご挨拶や、兄弟や姉妹が結婚すると親戚同士との付き合いもありますね。
いざというときに困らないため、正しいマナーは知っておきましょう。
何を贈ればいいのか?
お中元に贈るには何がいいのでしょう。
昔からのしきたりでは食品を贈るのが一般的ですが、今ではそれ以外でもOKとされています。
先方に喜ばれるものを選ぶのが良しとされます。
食品や日用品などいろいろあるのでみていきましょう。
食品を贈ろう
食品を贈るなら、先方の好きなものを選ぶといいでしょう。
もし相手の好みがわからないのであれば、人気の商品や夏らしさを感じる品であれば間違いありません。
夏の旬のフルーツであれば、マンゴーやスイカといったものは喜ばれます。
ちょっと値が張るかもしれませんが、それらを使った洋菓子なども喜ばれますね。
マンゴー味やスイカ味のアイスやゼリーといったものであれば、子どもにも嬉しい品であること間違いなしです。
季節感のあるものを
夏であれば清涼感のあるスイーツや、和菓子などもいいでしょう。
和菓子であれば見た目の美しさもあり、お茶会やちょっとした来客にも使えます。
また素麺であれば夏の暑い時期につるっと食べられるので、献立に迷う主婦には喜ばれることでしょう。
ドリンクであればアイスコーヒーやビールも人気です。
夏の暑い時期に飲むとなるとまた味が違ってきます。
昔懐かしいサイダーなんてものも喜ばれますね。
夏らしさを演出
食品以外であるなら、普段使う日用品が良いですね。
タオルや洗剤や他に薬用の入浴剤といったものであれば、日々の生活で使用できるので好みを問わず万人受けになります。
相手の好みが分からないのであれば、日用品を贈るとよいでしょう。
さらに季節感を感じさせるために、夏のイベントをモチーフとしたものなら季節を感じられますね。
七夕の短冊や朝顔、夏祭りの定番である花火や金魚柄なら夏らしさを演出できます。
人気の品はこれ!
これはある会社のみんながお中元に贈りたい商品の意識調査のデータになります。
みんなが贈りたいと思うお中元のベスト1は、なんといっても「ビール」になります。
ビールなら男性も女性も好きな人が多いですし、夏にぐーっと一気に飲みたいですね。
次にみんなが贈りたいと思うのは、「コーヒー」になるそうです。
コーヒーも誰もが好きですし、アイスコーヒーなら夏の時期にぴったりです。
最後に多いのは「そうめん」だそうです。
そうめんは夏の季節しか食べられないものですし、夏バテしやすい時期は食欲も減退します。
そんな時は、食べやすいそうめんが一番うれしいです。
そうめんもいろんなブランドがあるので、どのそうめんが食べやすいなどチェックしても面白いですね。
ギフトカタログや商品券もあり
日用品以外でも、ギフトカタログや商品券を贈ると喜ばれる品になります。
ギフトカタログはカタログ内から相手に好きな商品を選んでもらえるので、相手の好みに合わせる形になります。
商品券であれば、相手に好きなものを買ってもらえます。
商品選びに迷ったのであれば、商品券を贈るといいかもしれません。
いくらぐらい贈ればいいのか?
お中元を贈るとなると、大体どれくらい贈ればいいのか相場が分かりません。
先方がどういう相手なのか、大体の金額は把握しておきましょう。
会社の上司や目上の人に贈るなら、大体5000円が相場になります。
この際、金額が相手に分かってしまうギフト券や商品券はご法度です。
親しい間柄であれば3000円が相場になります。
あまり高価なものを贈りすぎて、相手に気を遣わせることもあるので値段はきっちりしておきましょう。
お返しはどうすればいいの?
お中元を贈る場合、どんなものを贈ればいいかの分かってきましたね。
ではもらったときにお返しはどうすべきでしょうか?
ずばり原則お中元を貰った場合、こちらからのお返しは必要ありません。
ただし、貰ったらすぐに御礼状という形で手紙を送るのがいいでしょう。
メールや電話など便利な世の中ですが、御礼状という形をとると丁寧になります。
もし、貰ったものが高額なものであって御礼がしたいという場合であれば、
のしの掛け紙の表書きを「御中元」とし、もらった半額程度の品を贈答するといいでしょう。
必要以上にお返ししなくてもいいので、もらった場合は即御礼を申しましょう。
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御中元の起源をしる
お中元といえば、贈答するというしきたりだと思いますよね。
しかし、そもそもお中元は贈答として意味する言葉ではありませんでした。
「のし」や「水引」といわれるものも、単なる飾りではありません。
そこに込められた意味を知って理解を深めましょう。
中国が起源になる
中国には「三元」という習わしがあります。
これは贖罪(過去に犯した罪業をあがなうこと)の日とした1月15日を上元、7月15日を中元、10月15日を下元といいます。
そのうち7月15日の中元が日本の信仰である御霊祭りと、仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)と重なります。
この時期に子どもから親に魚など贈る習慣が生まれました。
この習慣が拡大したのは明治に入ってからのことです。
百貨店の売上の落ちる時期に、お中元として贈答品を大売り出したところ人気になりました。
このお中元の贈答習慣が毎年行なわれ定着し、現代にいたるようになりました。
もともとは仏教の考えに基づくものです。
のしと水引
のしは包装した品物の右上に張り付ける進物の印になります。
のしは「のしアワビ」の略になり、昔からアワビは高価な品としてお祝いの贈答品に添えられるようになりました。
水引は贈答品に白い紙をかけ、それを結ぶ紙ひもになります。
室町時代に進物に紙をかけ、水引をつけることが贈答の正式な儀礼になりました。
いまでは簡略化され、祝儀袋にはすでに水引とのしが両方印刷されています。
どちらもめでたいものとして、相手に敬意を示したものになります。
表書きは時期によって違う
お中元は大体7月初めから15日までをいいます。
それを過ぎてお中元を贈答する場合であれば、表書きを変える必要があります。
15日から8月6日までなら「暑中御伺」とし、その後の9月7日までならば「残暑御伺」とします。
こういったことを知っていると、この人常識あるなって周りから一目置かれます。
またお中元は一度きりでなく、できれば末長いお付き合いをという意味が込められいるので、
一回限りの贈答であれば「御礼」とするといいでしょう。
お中元は贈っても嬉しいですし、貰っても嬉しいです。
貰った場合はお返しせずに、すぐに御礼状を出して感謝の気持ちを伝えましょう。
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